ブログ一覧

暮らしのAI活用 / 写真

スマホ写真を、プロが撮ったような一枚に。
AIで構図とボケを変えてみた

・ ふくろいAIラボ

何気なく撮った料理の写真。「もう少しかっこよく撮れたらな」と思ったことはありませんか? 今回はその写真をAIに渡して、構図とボケまで大胆に変える頼み方を試しました。

元の定食写真をもとにAIで再構成した作例。海鮮丼を手前に大きく、奥のそばや汁物は強くぼかしている。
AI編集後の作例。実際に別のカメラで撮り直した写真ではありません。

ポイントは、「おしゃれにして」だけで終わらせず、どこから撮るか、何を大きく見せるか、どこにピントを合わせるかを伝えること。難しい写真用語が分からなくても、日本語で頼めます。

これは元の写真の明るさだけを直す方法ではありません。写真を参考に、AIが画角や奥行きも作り直す、ちょっと大胆な使い方です。

まずは、2枚のBefore / After

1. 定食全体の写真を、海鮮丼が主役の一枚に

元の写真は、定食全体がよく分かる一枚。今回は海鮮丼を手前に大きく見せ、そばや汁物を奥へ退かせたような構図を依頼しました。

Before / 元の写真

編集前。そばと海鮮丼、汁物などの定食をスマートフォンで撮影した写真。
食事の様子をそのまま写した元写真。

After / AIで再構成

AI編集後。手前の海鮮丼が大きく、奥のそばと汁物はぼけて見える。
主役を手前に。背景のボケで奥行きを強調。

編集後は器が画面から少しはみ出すくらいに寄り、視線が海鮮丼へ向かう仕上がりになりました。背景の情報を減らすと、料理がぐっと目立ちます。

2. 寄りの写真を、もっと大胆な接写に

2枚目は、もともと丼に寄った写真です。ここからさらに撮影距離と構図を変え、しそ・しょうがのあたりをピントの中心にするよう依頼しました。

Before / 元の写真

編集前。海鮮丼に寄って撮った元写真。器と料理の広い範囲が見える。
丼の中の食材が広く見える元写真。

After / AIで再構成

AI編集後。しそとしょうがへ大胆に寄り、前の器や奥の汁物はぼかしている。
ピントの合う部分を絞り、前後をぼかした作例。

背景だけでなく、手前の器にも少しボケがあるのが見どころ。写真全体をぼかすのではなく、くっきり見せる部分と、ぼかす部分を分けることで、主役へ目を向けやすくしています。

頼むときは、この3つを伝える

構図:主役に大胆に寄っていい、と伝える

「元の構図をそのままに」と頼むと、今回のような大きな変化は狙いにくくなります。撮り直したような見た目にしたいなら、「カメラ位置や構図は変えてOK」「低い位置から斜めに寄って」と、変えてよい範囲を伝えます。

ボケ:どこをくっきり見せるかも伝える

「背景をぼかして」に加えて、「しそとしょうがにピントを合わせ、奥の器や店内は大きくぼかす」と指定します。ボケは、ピントの外れた部分がやわらかく見える表現のことです。

光:方向と質感を言葉にする

「窓から斜めに入るやわらかい光」「食材の質感が分かる自然なツヤ」と伝えてみます。今回は、明るさ一辺倒ではなく、光と影の差で料理が立体的に見える方向を狙いました。

撮影角度・光・変える部分と保つ部分を具体的に指定する考え方は、OpenAIの画像プロンプトガイドでも紹介されています。以下は、それを料理写真向けに組み立てた日本語の頼み方です。

写真を添えて、AIに頼んでみよう

  1. 自分で撮った写真など、使ってよい写真を1枚用意する。
  2. 画像編集に対応したAIの会話へ、写真を添付する。
  3. 下のプロンプトを送り、仕上がりを元写真と見比べる。

ChatGPTでは、既存の写真をアップロードして、変えたい内容を会話で伝えられます。OpenAI公式ヘルプ:Images in ChatGPT

まず試せる、短めのプロンプト

料理名は自分の写真に合わせて変えてください。この短縮版は、今回の頼み方の要点をまとめたものです。掲載した作例を生成した際は、末尾の詳細プロンプトを使っています。

料理写真を、大胆な構図とボケへ
この写真をもとに、プロの料理写真家が撮り直したような一枚にしてください。
主役は海鮮丼。カメラ位置と構図は大胆に変えてOKです。
低めの位置から斜めに寄り、丼を手前に大きく見せてください。器が少し画面からはみ出しても構いません。
主役の食材にピントを合わせ、奥の器や店内は大きく自然にぼかしてください。写真全体をぼかさないでください。
窓から斜めに入るやわらかい光で、食材の質感を自然に引き出してください。
元の料理の特徴を参考にし、別の料理や新しい具、飾りは追加しないでください。
過度な彩度、不自然なツヤ、文字、ロゴは不要です。横4:3の一枚にしてください。

「85mmレンズ・F1.4で撮ったように」と足すのも一つの方法です。これはAIに写真の雰囲気を伝えるための指定で、実際にそのレンズで撮影したことを意味しません。用語が難しければ、上の「主役はくっきり、背景は大きくぼかす」だけでも試せます。

思ったより変わらなかったら

明るさだけが変わった場合は、次のように追加で頼んでみましょう。

補正だけではなく、撮り直したように構図を作り替えてください。もっと低い位置から主役へ大胆に寄り、背景のボケも強くしてください。元の料理の特徴は参考にし、別の料理や新しい具は追加しないでください。

逆に寄りすぎたら「器全体が分かるくらい、少し引いて」。ボケが強すぎたら「主役の食材全体が見えるよう、ピントの合う範囲を広げて」。一度にいろいろ直すより、気になる点を一つずつ伝えると見比べやすくなります。

使う前に、ここだけはチェック

  • 料理の中身:具が増えていないか、食材の形や量が不自然に変わっていないか。
  • 器や文字:器の柄、箸袋の印字、お店のロゴなどが別のものになっていないか。
  • 用途:お店のメニュー、商品紹介、記録写真など、実物との一致が重要な用途には、そのまま使わない。

今回も、器の模様や食材の細かな形は元写真と一致していません。「そのままにして」と頼むことはできますが、完全な保存を保証するものではありません。

個人の表現として楽しむときも、AI編集の作例と分かる一言を添えると伝わりやすくなります。人物や個人情報が写っている写真は、アップロードする前に写り込みと利用許可を確認しましょう。

「プロっぽくして」を、構図・ボケ・光の言葉に分ける。まずは手元の一枚で、どの変化が好みか試してみてください。

今回の作例に使った詳細プロンプト

2枚は、それぞれの元写真を添付して別々に編集しました。同じ文でも、写真や生成時の条件によって仕上がりは変わります。

写真1:定食全体から、海鮮丼を主役に
入力画像を編集してください。これは単なる明るさ補正ではなく、同じ料理をプロのフードフォトグラファーが撮り直したような、大胆な写真の再構成です。主役は元写真の海鮮丼。元の料理の種類と盛り付けの特徴、白い模様入りの器、そばや汁物の存在を参照してください。カメラ位置と構図は思い切って変更してよいです。カメラを器の縁より少し高い低めの位置まで下げ、斜めから寄る。海鮮丼を手前右に大きく置き、そばと汁物は左奥へ自然に退いて見える、奥行きのある三角構図にする。手前の器はフレームぎりぎりに大胆に入り、料理が画面の主役だと一目でわかる。フルサイズ85mmレンズ・開放F1.4で撮ったような極めて浅い被写界深度。海鮮、しそ、しょうがの最もおいしそうな部分に精密なピント、奥の器と店内は大きく滑らかに溶ける自然な光学ボケ。単に全体をぼかさない。大きな窓から斜めに入る柔らかくも方向性のある光、輪郭を拾う繊細なハイライト、立体的な陰影。雑誌の巻頭や料理広告で使える、上質で大胆なリアルな料理写真。自然な鮮度と質感を保ち、色は豊かだが不自然なHDRや油っぽい人工的なツヤはなし。元の人や消毒スプレーなどの背景の雑多な要素は画角外またはボケに隠す。料理を別のメニューに変えたり、新しい料理や飾りを足したりしない。文字、ロゴ、透かし、装飾的な光の玉は追加しない。横4:3、単一の完成写真。前の控えめな補正よりも明確に構図とボケの変化を出す。
写真2:しそ・しょうがへ大胆に寄った接写
入力画像を編集してください。主役の海鮮丼を、プロのフードフォトグラファーが広告のキービジュアルとして撮り直したような、かなり大胆でかっこいい接写に再構成してください。元写真の魚、しそ、しょうが、手前の茶色い具、イカ、卵、模様入りの白い器など料理の特徴は維持する。元のカメラ位置と構図は維持しなくてよい。器の縁に近い低めのカメラ位置から斜めに寄り、しそとしょうが、艶のある海鮮の一帯を画面中央より少し右へ置き、食材の重なりが奥へ連なるダイナミックな対角線構図。器の手前と両端は大胆にフレームアウト、写真の大半を料理が占める。85mmの明るい単焦点レンズを開放F1.4で撮ったような強い光学ボケ。主役のしそ・しょうがとそのすぐ前の食材だけに繊細でくっきりしたピント、それより遠い器や汁物、店内は認識できる程度の大きく滑らかなボケ、最前景の器にも薄い自然な前ボケを入れ、被写界深度の変化をはっきり見せる。左上の大きな窓からの斜光で半透明な海鮮の質感を拾い、明るいハイライトと落ち着いた深い影によるメリハリ。暗すぎない。食欲を誘う現実的な色、リアルな繊細な質感、上質な料理雑誌の巻頭写真。単に元写真全体をぼかした加工ではなく、構図・撮影距離・背景の距離感を作り替える。新しい料理、架空の豪華な具、飾り、文字、ロゴ、透かし、過剰なHDR、人工的なつや、装飾的な光の玉は追加しない。横4:3、単一の写真。

参考資料:OpenAI公式:Images in ChatGPT / OpenAI:GPT-image-1.5 Prompting Guide(2026年10月7日確認)。ガイドは頼み方の参考で、この記事の作例の生成モデルを示すものではありません。

Beforeは提供された実写写真、AfterはCodexの画像生成・編集機能で作成した画像です。画像を目視で比較し、構図・ボケの変化と細部の差を説明しています。実在の飲食店や料理の品質を評価する記事ではありません。