3行まとめ
1. Claude Codeには「スキル」という拡張機能がある。入れるだけでPDF操作、スライド作成、Webデザインなどが一瞬でできるようになる
2. スキルは誰でも自作できるが、今回はAnthropic公式の17個に絞って全部解説する
3. 不動産、飲食店、士業──業種を問わず日常業務がAIで激変する活用例も紹介
代表の丸尾です。
Claude Codeを使っていて、こんな経験はありませんか?
「PDFを結合したいけど、毎回やり方を説明するのが面倒」「スライドを作ってほしいけど、出来がイマイチ」「もっと専門的な作業をスムーズにやってほしい」
実は、Claude Codeには**「スキル」**という仕組みがあります。これを使うと、こうした不満が一発で解決します。
今日はこのスキルについて、初めての方にもわかるように全部説明します。
スキルとは何か──Claude Codeに「専門知識」を追加する仕組み
普通のClaude Codeとの違い
Claude Codeは元々とても優秀です。プログラムを書いたり、ファイルを操作したり、いろんなことができます。
でも、たとえばPDFを操作するときのことを考えてみてください。
スキルなし: 「PDFを結合して」と頼むと、Claudeはゼロから方法を考えます。ライブラリを選び、コードを書き、試行錯誤する。できるけど、時間がかかるし、たまに遠回りする。
スキルあり: 「/pdf この3つのPDFを結合して」と頼むと、Claudeは最初からPDF操作の専門知識を持っています。最適なライブラリ、最適な書き方を知っている状態でスタートする。速くて確実。
イメージとしては、汎用の工具セットに、専門工具を追加するようなものです。ドライバー1本でもネジは回せますが、電動ドライバーがあれば10倍速い。
誰でも作れる。でも今回は「公式」だけ
スキルは実は誰でも自作できます。自社の業務に特化したスキルを作って、Claude Codeに覚えさせることもできます。(これはまた別の記事で紹介します)
ただ今回は、Anthropic(Claudeを作っている会社)が公式に公開している17個のスキルに絞って紹介します。公式だけあって品質が高く、すぐに使えるものばかりです。
スキルの入れ方(初回3分、2回目以降は不要)
ステップ1:公式マーケットプレイスを追加(初回のみ)
claude plugin marketplace add anthropics/skills
これでAnthropicの公式スキル一覧にアクセスできるようになります。
ステップ2:スキルをインストール
claude plugin install document-skills@anthropic-agent-skills
claude plugin install example-skills@anthropic-agent-skills
この2行で17個のスキルが全部入ります。一つずつ入れる必要はありません。
ステップ3:使う
/pdf この3つのPDFを1つに結合して
「/」のあとにスキル名を打って、やりたいことを日本語で伝えるだけです。
全17スキル──4つのカテゴリに分けて解説
カテゴリ1:ドキュメント系(6個)
仕事で最も使う頻度が高いグループです。
| スキル | コマンド | 一言で言うと |
|---|---|---|
/pdf |
PDFの結合・分割・テキスト抽出・暗号化 | |
| Word | /docx |
Word文書の作成・編集・PDF変換 |
| Excel | /xlsx |
Excelの作成・集計・グラフ付きレポート |
| PowerPoint | /pptx |
スライドの作成・デザイン統一 |
| 共同執筆 | /doc-coauthoring |
長い文書を3段階で一緒に書き上げる |
| 社内文書 | /internal-comms |
進捗報告・障害報告のテンプレート |
PDF(/pdf) は最も出番が多いスキルです。結合・分割はもちろん、スキャンした紙の書類をOCR(文字認識)でテキスト化したり、パスワードをかけたり、透かしを入れたりできます。
XLSX(/xlsx) はCSVデータを読み込んで、書式付きのExcelに変換するのが特に便利です。「このデータを月別に集計して、グラフ付きのExcelにして」という指示一つで完成します。
Doc-Coauthoring(/doc-coauthoring) は少し変わったスキルです。いきなり文書を書き始めるのではなく、(1)情報収集 →(2)構成づくり・推敲 →(3)第三者目線でのチェック、という3段階で進めます。補助金申請書や企画書など、しっかりした文書を書くときに重宝します。
カテゴリ2:デザイン・クリエイティブ系(5個)
| スキル | コマンド | 一言で言うと |
|---|---|---|
| Webデザイン | /frontend-design |
おしゃれなWebページを一発で構築 |
| ビジュアルアート | /canvas-design |
ポスター・バナーをPDF/PNGで作成 |
| 生成アート | /algorithmic-art |
プログラムで動くアート作品を制作 |
| ブランド統一 | /brand-guidelines |
ブランドカラー・フォントを一括適用 |
| テーマ適用 | /theme-factory |
10種のプロ品質テーマを即座に適用 |
Frontend Design(/frontend-design) は特に推したいスキルです。このスキルの面白いところは、「AIが作りました感」を徹底的に排除する設計になっていること。ブルータリスト、レトロフューチャー、ミニマリストなど大胆なデザイン方向を打ち出し、人間のデザイナーが作ったような仕上がりになります。
Theme Factory(/theme-factory) は「配色センスに自信がない」という人の強い味方です。Ocean Depths(深海ブルー)、Sunset Boulevard(夕焼けオレンジ)、Forest Canopy(森グリーン)など、プロがデザインした10種類のテーマが用意されています。スライドでもWebページでも、テーマ名を指定するだけで統一感のある見た目になります。
カテゴリ3:開発・技術系(4個)
| スキル | コマンド | 一言で言うと |
|---|---|---|
| Claude API | /claude-api |
Claudeを自分のアプリに組み込む |
| MCP構築 | /mcp-builder |
Claudeと外部サービスを繋ぐ仕組みを作る |
| Webアプリ | /web-artifacts-builder |
インタラクティブなWebアプリを1ファイルで作る |
| ブラウザテスト | /webapp-testing |
Webサイトの表示・動作を自動チェック |
技術者向けのスキルですが、Webapp Testing(/webapp-testing) は非エンジニアにも価値があります。「このWebサイトがスマホで正しく表示されるか確認して」と頼むだけで、実際にブラウザを動かしてスクリーンショットを撮り、問題があれば報告してくれます。
カテゴリ4:ユーティリティ系(2個)
| スキル | コマンド | 一言で言うと |
|---|---|---|
| スキル自作 | /skill-creator |
自分だけのオリジナルスキルを作る |
| Slack GIF | /slack-gif-creator |
Slack用のアニメGIFを制作 |
Skill Creator(/skill-creator) は上級者向けですが、可能性が大きいスキルです。「自社の請求書フォーマットに特化したスキル」「特定の業務フローを自動化するスキル」など、公式スキルでは対応できない独自の作業を定型化できます。
業種別・活用シナリオ3選
「便利そうなのはわかったけど、自分の仕事でどう使えるの?」
そんな方のために、具体的な業種での活用シナリオを3つ考えました。
シナリオ1:不動産業──物件資料を10分で作る
Before: 物件の内覧後、写真を整理して、Excelで価格表を作って、PowerPointにまとめて、PDFに変換してメールで送る。この作業に毎回2時間かかっていた。
After:
/xlsx 物件の価格・面積・築年数を比較表にして
/pptx この物件情報でプレゼン資料を作って。写真はここ
/pdf スライドと間取り図を1つのPDFにまとめて
3つのコマンドで、比較表 → スライド → PDF が一気にできます。内覧から帰ってきて10分で顧客に送付可能。「この営業さん、対応が速い」という信頼にも繋がります。
使うスキル: /xlsx → /pptx → /pdf
シナリオ2:飲食店──季節メニューの告知を全チャネルで
Before: 新メニューのたびに、デザイナーにチラシを頼んで(1週間待ち)、Webサイトは自分で更新できないから放置、SNSは写真だけ投稿。統一感もバラバラ。
After:
/canvas-design 春の新メニュー3品のフライヤーを桜色テーマで作って
/frontend-design この新メニューを紹介するWebページを作って
/doc-coauthoring 地元メディア向けのプレスリリースを一緒に書いて
フライヤー、Webページ、プレスリリースが同じ日に全部揃います。しかもテーマカラーを統一できるので、「あ、あのお店の新メニューだ」とひと目でわかるブランディングが実現。
使うスキル: /canvas-design → /frontend-design → /doc-coauthoring
シナリオ3:士業(税理士・行政書士)──書類作成の自動化
Before: 顧客から届いた領収書の束を手入力でExcelに打ち込み、集計し、報告書をWordで作成し、PDFで送付。繁忙期は深夜残業が当たり前。
After:
/pdf この領収書のスキャンPDFからテキストを読み取って
/xlsx 読み取ったデータを勘定科目別に集計してExcelにして
/docx 集計結果をもとに月次報告書をWordで作って
/pdf 報告書をPDFに変換して
紙 → OCR → 集計 → 報告書 → PDF の流れが、人手を最小限にして完結します。手入力のミスも減り、顧客への提出も早くなる。繁忙期の残業時間が大幅に減る可能性があります。
使うスキル: /pdf(OCR) → /xlsx → /docx → /pdf
まとめ:まず「document-skills」を入れてみよう
Anthropicの公式スキルは、Claude Codeを**「何でも屋」から「専門家」に変える**仕組みです。
おさらいします。
- 無料で使える
- 導入はコマンド2行で完了
- プログラミング知識は不要
- 日本語で指示すればOK
- スキルは誰でも自作もできる(公式以外にも広がっている)
AIの活用でいちばん大切なのは、「まず触ってみる」ことです。
claude plugin marketplace add anthropics/skills
claude plugin install document-skills@anthropic-agent-skills
この2行を実行して、手元にあるPDFやExcelで /pdf /xlsx を試してみてください。
「こんなに簡単にできるの?」という驚きが、次のステップへの原動力になるはずです。
この記事は新しいスキルが追加されるたびに更新予定です。最終更新:2026年4月8日(公式スキル17個)
丸尾 紘輝 / ふくろいAIラボ代表
